視力を補正するためには、最も一般的な「自分の目に合った眼鏡をかける」以外にも、さまざまな方法があります。ただしそれぞれに適応条件と、リスクがあるので、注意が必要です。この記事では『レーシック』、『ICL(眼内レンズ)』、白内障手術の3つについて、考察していきます。
レーシックについて
一般的にレーシック手術を受けられるのは、-0.50から-12.00の近視、または+0.50から+4.00の遠視、さらに6.00Dまでの乱視の方になります。その条件に加えて、角膜の厚さや眼の健康状態も考慮されます。
手術のプロセスとしては、レーザーを用いて角膜の表面に「フラップ」と呼ばれる薄いふたのような形状のものを作成します。そのフラップを一時的に折り返すかたちでめくって、角膜にレーザーを照射。それによって角膜の厚さを調整し、視力の屈折異常を正すことで、正確に網膜に焦点を合わせられるようにします。
手術後に注意すべき点としては、完全に安定するまでには数週間かかる場合があること。そして潜在的なリスクとしては、乾燥眼や、夜間のハロー・グレア(光が眼内レンズを通る時に乱反射することで起こる症状)、視力の変動などが挙げられます。
ICL(眼内レンズ)について
-3.00から-20.00の高度な近視、+0.50から+4.00の遠視、または2.50D以上の乱視の方に最適な手法がICLです。レーシック手術が受けられなかった人や、角膜が薄い人、さらに乾燥眼の人に推奨されています。
手術のプロセスは、眼の黒目部分に小さな切開をして、そこに薄くて柔らかいレンズを入れます。このレンズは永久に残るものですが、必要に応じて、除去や交換が可能です。
潜在的なリスクとしては、眼内圧の上昇や白内障の発症、レンズのずれなどがあります。
白内障手術について
その名が示す通り、白内障による視力の低下を経験している人に行う手術で、同時に近視や遠視、乱視の矯正も行うことができます。
手術のプロセスとしては、水晶体の濁った部分を超音波によって取り除き、その代わりに人工の眼内レンズに置き換えます。ICLと同じく、視力に合わせてつくられたレンズは永久に残るものです。
リスクとして挙げられるのは、感染やレンズのずれ、網膜剥離などがありますが、可能性としては非常に低いものになります。
まとめ
いかがでしたか? 3つともほぼすべての患者様にすぐに効果が現れ、視力の改善が見られるものですが、当時にそれぞれにリスクがありますので、専門医のアドバイスを受けて、慎重に検討する必要があります。またもちろん眼鏡や老眼鏡、遠近両用眼鏡でお手伝いできることもたくさんありますので、大学眼鏡にもお気軽にご相談ください。