老眼は誰もが経験する視力の変化。しかし適切な処置を施すことで、その進行を遅らせることも可能です。その方法のひとつが「食事」になります。では老眼の予防に効果が期待できる食事とはどういったものなのでしょうか。一緒に見ていきましょう。
目に良い栄養素とは?
まずは目の健康に有効とされる栄養素をいくつか紹介していきます。これらは老眼だけでなく、目の疲れや視力の維持にも効果が期待されます。
■ ルテイン・ゼアキサンチン
『ルテイン』と『ゼアキサンチン』は、網膜と水晶体に存在する『カロテノイド』の一種。紫外線やブルーライトから目を保護する役割を担っており、ホウレンソウやケール、ブロッコリー、卵黄などに多く含まれています。
ホウレンソウやケールは1日に1/2カップ(生の葉野菜で約40〜50g)、卵黄であれば週に3〜4回、1個分を目安に摂取してください。
■ ビタミンC
強力な抗酸化作用を持つ『ビタミンC』は、老化の原因となるフリーラジカル(活性酸素)によるダメージから目を守ると同時に、白内障の予防にも効果があるとされています。
ビタミンCは、オレンジやグレープフルーツ、キウイフルーツなどに多く含まれており、目安として1日に1個のオレンジ(約130g)、1個のキウイフルーツ(約70g)、1/2カップのパプリカ(約75g)を摂取するのが理想的です。
■ ビタミンE
『ビタミンE 』も、ビタミンCと同じく抗酸化作用を持つ栄養素。特に目の細胞膜の保護することで、老眼だけでなく黄斑変性症のリスクの軽減が期待できます。
ナッツ類やホウレンソウ、アボガドなどに多く含まれており、アーモンドなどのナッツ類なら1日ひと握り(約28g)程度、アボカドであれば、1/4〜1/2個を週に3〜4回食べましょう。
■ オメガ-3脂肪酸
『オメガ-3脂肪酸』は、目の健康に重要な役割を担う必須脂肪酸のひとつ。特にDHA(ドコサヘキサエン酸)は、網膜の構造を保つ効果や、炎症を抑える効果があり、老眼を遅らせる可能性があります。
サーモンやサバ、イワシといった脂肪の多い魚や、チアシードや亜麻仁油などからも摂取が可能であり、魚類の場合は週に2回、1回の食事で約100〜150gを目安に、チアシードは1日大さじ1杯(約15g)、亜麻仁油は1日小さじ1杯(約5g)を目安に摂取しましょう。
■ 亜鉛
『亜鉛』はビタミンAと協力することで、目の健康維持に効果を発揮するミネラル。夜間の視力改善や目の免疫機能の強化に寄与し、不足すると視力低下を引き起こす可能性があります。
亜鉛を多く含む食材としては、牡蠣や牛肉、カシューナッツなどが挙げられ、牡蠣であれば週に1回、3〜4個(約100g)、牛肉なら週に2回、約85gずつ、同じくカシューナッツも週に2回、約ひと握りずつ(約28g)を目安に摂れるといいでしょう。
おわりに
ここまで挙げた食材を、食事の中でバランスよく摂るのが理想ですが、それが難しければ補助的にサプリメントを活用するのもひとつの方法です。
また食事だけでなく、定期的な視力検査を受け、目の状態に応じて適切な対策を講じることも大切です。
自分にとってどんな方法が最適なのか、判断ができない場合は、ぜひ大学眼鏡までお気軽にお問い合わせください。